9月 29, 2014

Raspberry Piでgstreamerを使ったh264エンコード

recfsusb2nを使った録画で出力されるtsファイルがひじょーに重く扱いにくい。
なので,mp4に圧縮してファイルサイズを削減します。

Raspberry Piにはh264のハードウェアエンコーダが備わっているので,
これを使うことで非力なRPiでも短時間でエンコードが可能になります!


gstreamerのインストール

さっそくエンコードに必要となるソフトgstreamerの準備をします。

$ sudo apt-get install gstreamer1.0-*
必要ないものは削ってください。

hardware decoder&encoderの有効化

ハードウェアデコーダ/エンコーダが有効になっているかを確認。
ここではmpeg2のハードウェアデコーダを使っているので,こちらを参考に有効にしておいてください。

$ gst-inspect-1.0 | grep omx
で出力内にomxmpeg2videodecとomxh264encがあればOK
gst-inspect-1.0はgstreamerで使用できる機能の一覧を調べられます。
他のフォーマットからh264に変換したい場合や,h264以外に変換したい場合は,このコマンドを使って適当なモノを探してきます。


エンコード設定

ここまで確認できればあとは変換するのみ。
(例:test.tsからtest.mp4にコンバート

$ gst-launch-1.0 filesrc location=test.ts ! progressreport ! tsdemux name=demuxer demuxer. ! queue ! aacparse ! avdec_aac ! audioresample ! audioconvert dithering=0 ! voaacenc bitrate=192000 ! mux. mp4mux  name=mux ! filesink location=test.mp4 demuxer. ! queue ! mpegvideoparse ! omxmpeg2videodec ! videoconvert ! omxh264enc target-bitrate=3000000 control-rate=variable ! video/x-h264,width=1280,height=720,stream-format=byte-stream,profile=high ! h264parse ! mux.

上記コマンドの簡単な流れ
①filesrc:入力ファイルの指定
②tsdemux:データの読み出し
③aacparse ! avdec_aac:音声をデコード
④audioresample ! audioconvert ! voaacenc:サンプリングしてエンコード(改善余地あり。なぜaccからaccに変換せにゃならんのだ。。
⑤filesink:一度ファイルに保存
⑥mpegvideoparse ! omxmpeg2videodec:今度は動画の読み込み
⑦videoconvert ! omxh264enc:指定フォーマットでエンコード



参考:動画フォーマットを調べる

実行するとこんなのが出てくるので,動画のフォーマットに合わせてgstreamerのオプションを修正

$ mediainfo test.ts 

General
Complete name                            : test.ts
Format                                   : MPEG-TS

Video
Format                                   : MPEG Video
Format version                           : Version 2
Width                                    : 1 440 pixels
Height                                   : 1 080 pixels
Display aspect ratio                     : 16:9

Audio
Format                                   : AAC
Format/Info                              : Advanced Audio Codec
Format version                           : Version 2
Bit rate                                 : 192 Kbps



9月 25, 2014

Rasberry Piのmpeg2ハードウェアデコーダの有効化

システム負荷の軽減を目指しmpeg2のハードウェアデコーダを有効化する。


ライセンスの入手

mpeg2のハードウェアデコーダはライセンスを購入する必要があるので,このサイトから購入。
購入にはCPUのシリアル番号が必要になるので,下記コマンドを実行し確認する。

$ cat /proc/cpuinfo
実行結果:
processor : 0
model name : ARMv6-compatible processor rev 7 (v6l)
Features : swp half thumb fastmult vfp edsp java tls 
CPU implementer : 0x41
CPU architecture: 7
CPU variant : 0x0
CPU part : 0xb76
CPU revision : 7

Hardware : BCM2708
Revision : 000d
Serial  : **************** ← これがシリアル番号

サイトのフォームにシリアル番号を入力してライセンスを購入すると,
72時間以内(私の場合は1日くらいだったかな)でライセンス番号を記載したメールが送付されてくる。


ハードウェアデコーダの有効化

下記の手順でライセンスを登録する。

$ sudo cp /boot/config.txt /boot/config.txt.back
$ sudo vim /boot/config.txt

ライセンスを末尾に記載
decode_MPG2=0x********
うまく登録ができていることを確認する。
$ vcgencmd codec_enabled MPG2

実行して以下が出力されれば成功!
MPG2=disabled

以下なら正常に動作していない。。。
MPG2=enabled

私の場合は後者だったわけですが。。(´;ω;`)


有効にならない理由

①ライセンスの登録に失敗している

登録先の間違い,コピペのミスなどなど。

$ vcgencmd get_config str
を実行し,登録したライセンス(メールで送られてきたヤツ)が出力されれば無事に登録されている。
decode_MPG2=0x********
出力されなかった場合や内容が異なる場合は/boot/config.txtを確認。


②Firmwareが古い

購入してから時間が経っていて,Rasberry Piハード自体を制御しているソフトが古いVersionの可能性がある。
なので,最新版にアップデート

$ sudo rpi-update 
$ sudo reboot


③Rasberry PiのCameraが有効になっていない

どうやらハードウェアデコーダの機能はCamera機能を有効にしないと使えない模様。
なので,カメラを有効にする。

$ sudo raspi-config

「5 Enable Camera」を選択。
その中でEnableを選び,機能を有効にする

$ sudo reboot

①については問題なかったため,②③を実行したらハードウェアデコーダが有効になりました!



2月 04, 2014

Rasberry Piのコンパイル最適化のオプション

GCCのコンパイル時にCPUの最適化をするRaspberry Pi用のオプション。

以下をMakefileに追加。

CXXFLAGS=-march=armv6zk -mcpu=arm1176jzf-s -mfloat-abi=hard -mfpu=vfp
CFLAGS=-march=armv6zk -mcpu=arm1176jzf-s -mfloat-abi=hard -mfpu=vfp